こんにちは。フローレンス病児保育のこどもレスキュー隊員(以下保育スタッフ)の前田です。気温が下がり、体調を崩して咳や鼻水が出ているお子さんも増えてきています。昨年度はさほど流行しなかったインフルエンザも今季は流行する可能性があります。
弊会の病児保育を安心してご利用いただくためにも、前回の発熱編に続き、保育スタッフが実践しているケアポイントをご紹介します。是非ご家庭でも実践してみてください。
今回は呼吸編です。
咳が続いていて心配!
咳が続き、このような状況はありませんか?
☑ 咳込みで苦しそうにしている ☑ 咳き込みがひどく嘔吐する ☑ 機嫌が悪い ☑ なぜか夜中〜明け⽅に咳やゼーゼーが強くなる |
咳は、肺や気管などの呼吸器を守るために、外から入ってくる埃、煙、風邪のウイルスなどの異物を、気道から取り除こうとする生体防御反応です。
異物が入り込むと、のどや気管の粘膜の表面にあるセンサーが感じ取ります。
その刺激が脳に伝わり、咳の反射が起こります。このときに出るのがコン、コンといった乾いた咳です。
咳には、気道にたまった痰を、外に排出する役割もあります。
気道の粘膜には細かい毛と、その表面を覆う粘液があり、粘膜の表面を潤し、保護しています。
この粘液が、ウイルスや細菌などの病原体や、埃などの異物をからめ取り痰となります。
気道に炎症があると痰が増え、粘り気が強くなります。痰は、外にむかって異物を追い出そうとする気道の粘膜にある細かい毛の運動と、咳の反射によって外に出されます。このときに出るのがゴホゴホ、ゲホゲホといった湿った咳です。
このように、咳自体は悪いものではなく、むしろ体を守ろうとしてくれています。
咳き込んで嘔吐をしたりすると心配になりますが、その後はケロッとしていたり、機嫌よく遊べていたりすれば様子を見ていただいて大丈夫です。
咳自体はむやみに止めなくても良いものですが、咳が止まらないと喉を痛めたり、眠れずに体力を消耗するので、辛そうであれば受診して薬を処方してもらうことも有効です。
気管⽀喘息では夜間や早朝になると呼吸機能が低下が起こり、発作が起こりやすくなります。 夜間や早朝、春や秋等のように気温や気圧が変動することでも気道が過敏になり、発作が起こりやすくなります。
鼻水が苦しそう…
鼻は、空気中のゴミ、ウイルスなどがからだのなかに入るのを防ぐフィルターの役割や、空気の湿度や温度を調節する加湿器やエアコンのような役割もして、肺に負担がかからないようにしています。
鼻腔から分泌される鼻水は、ウイルスや細菌から身体を守る役割を持っています。
そのため、すすることはせずに、できる限り排出してあげることが大切です。
【鼻をかめるお子さんの場合】
●片方の鼻の穴を指で押さえ、口から大きく息を吸い、片方ずつ、かみます ●ゆっくり数回に分けて小刻みにかむ。※強くかみすぎようにないように注意が必要です。一気に出そうとすると、耳を痛める原因となるので注意が必要です。 |
【鼻をかむのが難しいお子さんの場合】
●拭き取る 水で湿らせたティッシュ等で、やさしく拭き取ります。拭き取っているティッシュに鼻水がついてくる時は、そのティッシュを丸めながら奥の鼻水を引っ張り出すように巻き取ります。また、鼻の奥の方でフガフガしていて取れない時は、ティッシュでこよりを作って赤ちゃんの鼻をくすぐると、くしゃみと一緒に出てきます。 ●温める 鼻がつまっている時は、水で濡らしたタオルをレンジで「チン」して蒸しタオルを作り、熱くないよう一旦蒸気を逃がしてから、鼻の上に乗せて温めてみましょう。また、お風呂に入ると、湯気で鼻の粘膜が湿り、更に体が温まって血行が良くなるので鼻が通りやすくなります。温かい食事や飲み物の湯気を利用しても良いかもしれません。 ●鼻水が垂れ込まないように体勢を整える 立て抱きにしてあげると少し楽になることがあるので、鼻水が出やすいように上体を起こしてあげてください。 ※尚、鼻をかむのが難しいお子さんの場合は、家庭用の吸引器も有効ですが、フローレンスで承ることはできません。 |
ご家庭でもできる対応について
フローレンスの病児保育では、ご家庭にある物を使って普段の環境でできる限りの対応をしています。
●こまめな水分補給
まず、水分が不足すると痰の粘度が上がって排出しにくくなりますので、こまめな水分補給を心がけています。病児保育をご利用の場合は、普段お子さんがお好きな飲み物や使い慣れたマグやコップなどをご用意ください。
●部屋の加湿
清潔にした加湿器の使用や濡れタオルを干す等して部屋の加湿を心がけています。タオル等を多めにご用意ください。
●姿勢の工夫
ご自宅にある布団やクッションなどを使って30~45度上半身を上げたり、縦抱きにして、上体を起こし、呼吸を楽にする手助けができるように工夫しています。
また、乳幼児突然死症候群(SIDS)を予防するために、睡眠中は3歳未満のお子さんに対して、うつぶせ寝の禁止や5分おきの呼吸確認を必須としています。睡眠中の呼吸確認を確実に行うためにも、掛け物を胸の下あたりまでにしたり、目視だけでなく、手でも触れるなどして対応しています。
注意が必要な症状とは?
病児保育中は、呼吸状態の変化に速やかに気づけるよう、細心の注意を払い観察しています。
以下のような症状がみられる場合は、親御さんに相談し、受診を検討します。
●声がかすれ、ケンケンという犬の遠吠えのような咳やオットセイが鳴くような太い咳をしている ●ヒューヒューやゼーゼーという喘鳴がある ●喉元やみぞおちが陥没している、肩が上下し体全体で呼吸している ●持続した無呼吸・呼吸数の増加(泣いたり激しく動いていないのに呼吸数が多い) ●呼吸数の減少・横になれないような咳や呼吸困難感・ミルクの飲みが悪い、水分が摂れない |
尚、以下のような症状がみられる場合は、速やかに救急搬送対応としています。
●顔色が悪かったり、唇や爪の色が青紫色をしている ●ぐったりしていて意識障害がある(反応が鈍い、視線が合わないなど) |
フローレンスの病児保育の保育スタッフは医療者ではございませんが、全員がフローレンス所属の看護師チームの研修を受けて保育にあたっています。
実際に保育スタッフが実践している病児保育中の対応を知っていただくことで、安心してご利用いただくだけでなく、ご自宅でお子さんの看病をされる際の参考にもしていただけたら幸いです。
入会のご案内
フローレンスの病児保育は、2004年のサービス開始以降、保育業界最多の累計保育件数90,000件の実績で培った経験に加えて、社会情勢に合わせた様々な研修を重ね、お子さんの病状や個性に寄り添う保育を提供しています。
withコロナ時代においても子育てと仕事の両立をサポートします。
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