こんにちは。フローレンス病児保育のこどもレスキュー隊員(以下保育スタッフ)の前田です。

フローレンスの病児保育をご利用になる上で、どのような病児保育をしているのかな、お子さんの様子はどうかな等、不安に思う方も多くいらっしゃるかと思います。弊会の病児保育を安心してご利用いただくためにも、保育スタッフが実践しているケアポイントをこれからシリーズ化してお伝えしていきます。ご家庭でも是非実践してみてくださいね。

まずは、第一弾として発熱編です。

高熱が心配!

発熱は、ウイルスや細菌と戦っている証拠とはいえ、高熱になると、お子さんも身体が辛かったり、保護者の皆さんもとても心配されると思います。

熱が高いと、つい、「抗生剤を処方してもらおう!」と思ったり、「すぐに解熱剤を使わなくては!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

抗生剤は、細菌性の病気にしか効果がなく(ウィルス性には効かない)、むやみに使うことは推奨されていません。

また、解熱剤は、病原体を撃退するために脳にある体温調節中枢が設定した高体温を一時的に下げるお薬です。

そのため、解熱剤を多用することは、体の自然な防御機能の邪魔をすることにつながりかねません。

体の中で免疫を司っている白血球が病原体を撃退すれば、体温は自然に下がります。

発熱した際に一番大切なのは、衣類や室温などの環境調整、水分や栄養補給、そして休養です。

できるだけ体が本来持つ自然治癒力を信じて、早期治癒を心がけてることが大切です。

ただし、ぐったりするなど体力の消耗がある時、眠れなかったり、水分摂取が進まない時、また、頭や関節など身体の痛みがある時は、使用したほうがよいでしょう。一時的にでも、つらさを和らげることで、水分・栄養摂取や休養ができ、病原体と戦う体力を回復させることができます。

フローレンスの病児保育では、保育スタッフに解熱剤等の与薬を依頼することが可能です。保育開始の引き継ぎ時に使用する目安となる症状や体温をお知らせください。(事前に与薬依頼書が必要となります)

クーリングとは?

発熱時の対応として、体を冷やすクーリングは、苦痛を和らげ、また体温の過上昇を防ぐともいわれています。

しかし、熱が出たらすぐにクーリングをする必要はありません。        病原体を撃退するために、筋肉などを震わせて熱を産生することで体温が上昇していきますが、寒気がして体がブルブルと震える状態の時は、まだ熱の産生途中で、体温が上がりきっていない証拠です。その時は身体の中央部分(体幹部)は熱くても、手足は冷たい状態です。

その場合はクーリングではなく、むしろ保温をしてあげてください。体温の上昇を助けてあげることで、免疫系の細胞が活発になったり、ウイルスの活動が抑制されるといったメリットがあります。体温が上がりきれば寒気はなくなります。

クーリングをするタイミングは、体温が上がりきって、手足も温かく、顔などが赤く火照ったりなどで全身に体熱感がある時です。

クーリングは、お子さんが嫌がらない範囲で行いましょう。最近では、クーリング用のアイスノンが売られていますが、わざわざ買わなくても、よくある小さな保冷剤で大丈夫です。保冷剤を直接肌に長時間当てると凍傷になる危険性がありますので、タオルを巻くなどして保冷剤が肌に直接触れないようにし、長時間同じ場所に当て続けることは避けましょう。

冷やすのに効果的な場所は、体の中で太い血管(動脈)が通っているところ、つまり首筋、脇の下、足の付根がおすすめです。そこを冷やしてあげることで、冷やされた血液が全身を素早く回り、早期に体温を下げることができます。

ちなみに、よくアイスノンや冷えピタで頭やおでこを冷やしがちですが、頭やおでこを冷やすのは、気持ちよく、気分が楽になる効果があるものの、体温を下げる効果はほとんど期待できません。

お子さんが嫌がらなければ、首、脇、足の付け根の3箇所全てを冷やしても良いのですが、

両脇を冷やしてしまうと、正しい体温が測定できなくなる可能性がありますので、体温を測定するために、片脇は空けておきましょう。

動くお子さんで、適切な場所に保冷剤が当たらない場合は、薄手のタオルやガーゼにくるみ、脇から肩にかけて斜めにたすき掛けをするのがおすすめです。結び目を背中や肩の位置にしておくと、お子さん自身に外されてしまうことなくクーリングできます。

実際の病児保育時にも、適宜保冷剤を活用しています。ご利用時は冷凍庫内に複数の保冷剤の準備をお願い致します。

熱性けいれんが心配!

高熱だとけいれんをおこさないか心配になりますよね。           

熱性けいれんは、幼児期の脳の細胞が、急激な体温の変化に弱いために起こります。熱性けいれんには以下のような特徴があります。

  • 通常38℃以上の発熱時で、急激に熱が上昇するときに起こりやすく、発熱後24時間以内に起こすことが多い。
  • 最も発症しやすい時期は、生後6カ月~3歳で、6歳未満の小児の5%前後に起こる。
  • 家族性、家族由来のことがある。
  • 多くの熱性けいれんは持続時間が15分未満(実際は5分以内の数分がほとんど)
  • 熱性けいれんを起こした小児の約3分の2では再発することがない。

フローレンスの病児保育では、発生時間の確認(けいれん終了時にも時間確認をすることで発作持続時間がわかります)、お子さんの安全確保(頭や体の保護)、けいれんの様子の観察(意識状態の確認、どの部位がどのように動いていたのか、その他の身体の変化や異常行動の有無等)、救急要請の手順で対応しています。ご自宅で初めて起こった場合も同様の対応で良いと思います。

決して口の中に何か入れたり、薬や水を飲まそうとしたり、大声で何度も揺さぶったりすることはしないようにしましょう。窒息や誤嚥の危険性や、けいれんが悪化したり、長引いたりすることがあります。

以上、いかがでしたか?お子さんが発熱の機序や効果的な解熱剤の使用方法やクーリングのタイミング、熱性けいれん時の対応など、ご参考になりましたでしょうか。

フローレンスの全病児保育スタッフは入社後、看護師による様々な研修を受けてから現場に出ています。また、日々の保育でも、常駐している看護師チームと連携しながら、安全に、かつ安心してご利用いただける保育体制を整えています。

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フローレンスの病児保育は、2004年のサービス開始以降、保育業界最多の累計保育件数10万件の実績で培った経験に加えて、社会情勢に合わせた様々な研修を重ね、お子さんの病状や個性に寄り添う保育を提供しています。

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