今回は、学生時代に病児保育について学び、新卒でフローレンスへ入社した池田瑞歩さんのインタビューをお届けします。
池田さんは専門学校の授業で病児保育を初めて知り、卒業と同時に認定病児保育スペシャリスト(アカデミック)の資格を取得。卒業後は保育スタッフ新卒第一期生として、フローレンスへ入社しました。こどもレスキュー隊員としての活躍も、今年で4年目。
新卒で病児保育の仕事に就こうと決めた思いや、現在の仕事の様子などを聞きました。
学校で初めて知った「病児保育」という言葉
―池田さんは保育士養成の専門学校に在学されていたとのこと。入学当初から病児保育のお仕事を目指していたのですか?
もともと心のケアや病気のことに興味があり、病棟保育士を目指していたんです。そのような勉強ができる専門学校を探して入学した学校のカリキュラムに病児保育の授業が組み込まれていました。病棟保育のことは知っていましたが、病児保育という言葉は、学校に入ってから初めて知りました。周りの同級生も初めて知ったという人が多かったです。
―卒業後の進路に病児保育の仕事を選んだのはどうして?
病棟保育士は採用が少なく狭き門だったのと、授業で病児保育を知って興味を持ったことが理由です。私は、ベビーシッターにも興味があり、集団保育よりも1対1で丁寧に保育したいタイプだったので、訪問型の病児保育の仕事に進みました。私と同じように授業で病児保育を学んだのをきっかけに、施設型の病児保育の道に進んだ同級生もいました。
―健康なお子さんの保育の経験がなく、最初から病児保育のお仕事へ進むことへの心配や不安はなかったですか?
入社する前に、新人研修に参加させてもらったことで不安が減りました。社内の雰囲気も良くこの会社の一員となって一緒に働きたいなと思って、フローレンスへの入社を決めました。
入社後、おうち保育園での研修で、健康なお子さんの保育を経験することもできましたし、病児保育についても研修体制とサポート体制があるので、1対1の病児保育でも不安なく仕事ができています。
学校の授業で病児保育についての基本的な知識を学び、認定病児保育スペシャリストという資格を取得したことも自信に繋がったように思っています。
病児保育ならではの難しさ
―保育園での保育と病児保育の違いはありますか?
どちらも子どもに寄り添う保育をしているということでは、基本的に違いはないと思います。ただ、違いとしては、保育園では1ヶ月、1年という月日で子どもの成長を見据えて保育が出来ます。保育園によっては、親御さんとの信頼関係もあり、子どものけんかや怪我も成長の一過程として捉えて遊びを見守ったりすることがあります。
病児保育の現場では、同じお子さんの担当に当たることの方が少なく初対面のお子さんも多いです。病気のお子さんが急変することもありますし、一方、回復期のお子さんだと遊びたくてはしゃいだりして、怪我をしないように病気がぶりかえさないようにと気を付けなくてはいけない時もあります。
そういったときに病児保育の難しさを感じます。
でも、働き方からみると、良い点もあります。保育園勤務の同級生から、行事のために残業や持ち帰りの仕事も多くて大変という話を聞くことがありますが、訪問型の病児保育では、季節の遊びを取り入れたりする程度で、イベントや保護者会など通常の保育以外の特別な業務をすることは少ないように思います。
―学生時代に病児保育を学んだことが仕事で役に立った経験は?
学生時代に病児保育を学んだことで、入社後の研修内容がスムーズに頭に入ってきました。まだ育児経験はないですし、知らない病気や症状も多かったです。熱性けいれんについては、授業で初めて知りました。知識を授業で学び、入社後先輩から経験談や対応方法を聞くことができていたのはよかったです。
いざ自分が保育の現場でけいれんに(私の場合は無熱性けいれんだったのですが)遭遇した時に慌てないで対応ができました。もし、何も知らなかったらどうしていいかわからなくて慌ててしまっていたと思います。
お子さんと親御さん 両方の気持ちに寄り添った保育を
―病児保育のお仕事をしていて何か感じたことや考えたりしたことはありますか?
1日に最長で10時間半、1人でお子さんをお預かりすることもあります。初めは子どもも好きだし自分のやりたいお仕事だからと思っていましたが、1日お家から出ずにお子さんと過ごすのがこんなに大変だとは思いませんでした。お仕事をしながら子育てもされている親御さんに頭が上がりません。
お預かりする上で、お子さんは病気のときくらい一緒にいてほしいという甘えたい気持ち、親御さんは病気なのに預けて仕事に行かなくてはいけないという後ろめたい気持ちが少なからずあると思います。もちろん親御さんの代わりにはなれませんが、お子さんには保育中に保育者を思う存分独り占めしてもらい、親御さんにはお子さんの様子を分かりやすく伝え、預けても大丈夫なんだと安心してもらえるように心がけています。
―池田さんのように、学生時代に病児保育を学ぶ方に向けて一言お願いします。
お子さんの命を預かる保育の現場で、知らないということは恐いことだと思います。
普通の保育園に勤務する場合でも、お子さんが急に具合が悪くなることもあるし、集団保育では感染予防の知識も必要です。お子さんが急変しても、知っていればパニックにならずに落ち着いて対応もできると思います。
保育プラスアルファで学んだことは、自分の自信や強みになると思います。
フローレンスの「訪問型病児保育」興味を持ってくださった方は、ぜひ説明会へ!