「保育士が、保育園以外に働ける場所はないかな・・・?」

「保育士が、保育園以外に働ける場所はないかな・・・?」友人の保育士が、ふとそんな悩みをこぼしたのを聞いたぱるこさん。病児保育を営むフローレンスで働く、れんこさんさんに相談しに来ました。れんこさんさんによると、保育士の活躍する場所は保育園以外にも、たくさんあるそうです。

ぱるこさん わたしの保育士の友人が、人間関係や、持ち帰り仕事が多すぎて、保育士が嫌になっているって聞きました。子どものことも嫌いになりそうって・・・。

れんこさん  そうですよね…保育士の労働環境はよくなっていますが、まだまだそれが現実です。

ぱるこさん 「私は保育に向いてない。」と心が折れていました・・・涙

れんこさん ぱるこさん、実は保育園以外で働く保育士さんってたくさんいるんです。今日は保育園以外の場所で、保育士資格を活かして、保育のお仕事をしたい、そんな方にぴったりの3つのお仕事を紹介します!


ドラマでも話題の病児保育士

病児保育士(訪問型)
● 病児保育士って? 病児保育士は、子どもが病気になった際、親御さんに代わって病気の子どもの保育を行います。
● こんな人にオススメ 持ち帰り仕事や残業、人間関係の悩みはありません子どもとじっくり向き合いたいあなたへ。
● 具体的な業務 病気の子どもの自宅で1対1で保育します。

病児保育
● 楽しい所、辛い所 風邪やお熱の子どもを専門的なスキルを持って保育する、やりがいのある仕事。一方、病気の子どもと1対1で向き合う責任の重さや、毎日異なる場所に向かうので努力は必要かも。

ぱるこさん あ!病児保育は、漫画やドラマにもなったので、馴染み深くなりましたよね。

『37.5℃の涙』
37.5℃。それは、保育園にこどもが保育園に行ける、体温のボーダーライン。子どもが熱を出した。保育園には預けられない。病気のこどもを置いて仕事には行けない。でも働かなくては生きていけない――。身動きの取れない親たちに手を差しのべる存在、「病児保育士」。笑わない病児保育士・桃子の奮闘記です。2015年テレビドラマ化。2017年には、「小学館漫画賞」を受賞。

 

れんこさん 病児保育は、親御さんが仕事と育児を両立する上でも、病気で不安な気持ちの子どもにとっても、必要なお仕事です。 

ぱるこさん そうですよね。ひとり親の友人が、「”子どもが病気になったとき、信頼できる方に面倒を見てもらえること”で心から安心出来る」と言っていました。ひとり親には限りませんが、子どもが病気の大変な時に支えてくれるプロフェッショナルというのは、これからますます必要なるかもしれませんね。


困難な状況のお母さんを支える仕事

母子支援員
● 母子支援員って? 配偶者との離婚や死別、あるいは暴力によって困窮に陥り、家を失った母子に対して、母子生活支援施設で支援を行います。
● こんな人にオススメ 様々な親子の気持ちに、自分の価値観を押し付けず寄り添うことが出来ることが必要です。
● 具体的な業務 母子生活支援施設で生活する幼児さんの保育の補助や、病児保育を行います。また学童の下校後、宿題を見てあげたり、遊び相手にも。親御さんのリフレッシュのための保育も行うこともあります。
● 楽しい所、辛い所 様々な背景を持った親子がいらっしゃり、最初は笑顔のない子どもも。向き合った末に見られる子ども達の笑顔は大きなやりがいです。
● 母子支援員になるには 公務員枠なら、自治体の専門職枠の中で職員を募集することが多いようです。社会福祉法人やNPO等が運営する民間は、グループ内で様々な施設を運営していることもあり、採用後、すぐに母子支援施設に配属されるとは限りません。自分に合った就労先を、ハローワーク等で求人情報を見ながら探していきましょう。

れんこさん つづいては、母子支援員のご紹介です。

ぱるこさん 一見、保育とは関係なさそうな仕事ですね…?

れんこさん いえいえ、そんなことないんです。保育士は、「専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行う(児童福祉法第18条)」人のことです。つまり、働く場所は、保育園だけじゃなく家族の育ちに関わる様々な場面が考えられるんです。

ぱるこさん なるほど、そうだったんですね!次はどんな仕事だろう・・。


障害児の家族に伴走する保育士

障害児保育士(訪問型)
● 障害児保育士って? 障害児保育士は、障害のある子どもを専門に保育を行います。
● こんな人にオススメ 持ち帰り仕事なし。新しい保育に挑戦したいあなたにぴったりです。
● 具体的な業務 障害のある子どもの自宅に訪問し、1対1で保育を行います。簡易な医ケア(胃ろうや経鼻経管栄養)も。

 

障害児保育士
● 楽しい所、辛い所 障害のある子どもを保育する施設は日本に多くはありません。家族の1員となって、今、保育園ではお預かり出来ないような子どもと向き合うことが出来ます。

ぱるこさん 障害児保育・・・!?

れんこさん 障害のある子どもをお預かり出来る保育園は殆どありません。でも、少しずつ受け皿は増えていっています。

ぱるこさん 新天地で新しい保育を探すのも一つの選択肢ですね。訪問型の保育だから、持ち帰り仕事や残業がないことも魅力ですね。


保育の仕事をあきらめないで!

れんこさん さて、今日は3つのお仕事を紹介してきましたが、どうでしたか?

ぱるこさん 今まで知らなかった保育の仕事ばかりでした・・・!

れんこさん そうなんです。保育園で働くのはあくまで一つの選択肢。今日ご紹介した仕事以外にも、たくさんの保育のお仕事があります。ぜひ、色々探してみてくださいね。 

ぱるこさん 私も友人に「保育士の仕事辞めないで!」って言ってきます。

れんこさん 本日のまとめよ〜っ

  • 保育士の働く場所は、家族の育ちに関わる様々な場面。
  • 今日おすすめした仕事は「病児保育士」「母子支援員」「障害児保育士」