≪安心安全における至上命題 リスクを徹底回避せよ!!≫ 訪問型病児保育におけるリスクマネジメントとは!?

ドラマ「37.5℃の涙」の第三話、皆様はご覧になりましたか??
主人公の『病児保育士』桃子が、お預かりしているお子さんと一緒にお昼にお弁当を食べるシーンを覚えていますでしょうか。
ドラマのワンシーンとしては、本当に地味なシーンです。

し・か・し!

訪問型病児保育におけるリスクマネジメントの観点では、非常に大事なポイントが隠されていたんです!

それはズバリ『アレルギー対策』!
今回はベテランこどもレスキュー隊員 宮坂みゆきがアレルギー対策について解説します。


フローレンスでお預かりするお子さんは様々な既往歴を持つケースがあります。
その代表例が『アレルギー』。犬や猫などの動物アレルギーから、食物アレルギーまで、その種類は多岐にわたります。

急性かつ全身性のアレルギー症状を「アナフィラキシー」といいます。中でも血圧低下や意識レベルの低下、脱力など来すような場合を、アナフィラキシーショックと呼び、ただちに対応しないと生命にかかわる重篤な状態を意味します。
フローレンスではアナフィラキシー症状が見られたら、ただちに救急車を呼ぶフローとなっています。

しかし、アレルギーを持つお子さんを安心・安全にお預かりする上で最も大事なことは会員さんのご自宅に『アレルゲン』を持ち込まないこと。

この『アレルゲンを持ち込まない』を徹底するために、フローレンスでは以下3つのポイントでリスク回避の対策をしています。

≪ポイント①:入会時のチェック!看護師による問診確認≫

新規会員さん入会手続きの際に、既往歴確認の一つとしてアレルギーについても徹底的に確認を行います。
アレルギーの種類が多種多様な場合や、エピペン(アレルギー症状を緩和する自己注射)を保持しているお子さんの場合は看護師から親御さんに聞き取りを行い、保育をする上で注意が必要な点を確認し、記録します。

※こどもレスキュー隊員はエピペンの使用はいたしません。
※エピペンを所持するお子さんの場合は、特別な研修を受けたベテランこどもレスキュー隊員が派遣されます。

≪ポイント②:ご予約時のチェック!ペットアレルギーを見逃しません≫

病児保育のご予約をいただいたら、お子さんのアレルギー情報を事務局スタッフが全てチェック!
動物アレルギーを持つ会員さん宅に、アレルゲンとなるペットを飼っているこどもレスキュー隊員がアレンジされないように徹底します。

※同時に、ペットを飼っている会員さん宅に、動物アレルギーを持つ保育スタッフが派遣されないようチェックを行います。

≪ポイント③:訪問時・保育時のチェック!食物アレルゲンを持ち込みません≫

こどもレスキュー隊員は、お預かりするお子さんが決まったら、所持しているスマートフォンに配信される「レスキュー情報」でお子さんの年齢や病状をチェックし、各自一日の保育計画を立てます。さらに、重要なポイントとして食物アレルギーの有無をチェックします。

食物アレルギーを持っているお子さんをお預かりする際は、自分自身のお昼ごはんにアレルゲンとなる食物が含まれないように細心の注意を払います。
例えば、小麦アレルギーのあるお子さんの場合はパンや麺類を絶対に持ち込みません。
パンのかけらが落ちてお子さんが口にしてしまったら、それこそ一大事です!

また、お子さんが口にする飲み物や食べ物も、必ず親御さんに準備していただいたものに限っています。これはアレルゲンを完全に排除する観点からも非常に大切なことです。

私自身は、保育の状況によってはゆっくり食べられないことがあるため、手早く食べられるおにぎりを用意することが多いです。また、アレルギーとは直接関係ありませんが、胃腸炎のお子さんをお預かりするときは、吐き気を誘因しないようにニオイがしない食べ物を用意するように注意しています。

以上、≪安心安全における至上命題 リスクを徹底回避せよ!!≫アレルギー対策版をお伝えしました。

一日最長11時間半にわたりお子さんをお預かりする場合もある病児保育。安心・安全なお預かりを実現するために、アレルギー対策以外にも様々なリスクを想定し、私たちこどもレスキュー隊員はきめ細やかな対策をとっています。